大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(す)200 決定

主 文

本件訂正の申立を棄却する。

理 由

本件訂正申立の理由は別紙添附の書面記載のとおりであつてこれに対する当裁判

の判断は次のとおりである。

本件上告趣意書に記載された上告申立の理由が単に刑訴第四一一条第一号又は第

二号に基き当裁判所の職権発動を促すに過ぎないものであつて明らかに刑訴第四〇

五条に規定する事由に該当しないことは該上告趣意書の記載自体に徴して明白であ

るところ、かかる場合においては上告裁判所は刑訴第三八六条第一項第三号の規定

を準用して決定で上告を棄却すべきものであることは既に当裁判所の判例とすると

ころである。(昭和二四年新(れ)第五号昭和二四年七月二二日大法廷判決参照)

従つて当裁判所が決定で本件上告を棄却したことは少しも違法でないばかりでな

く元来本件訂正申立の理由は畢竟事後審である原審においてたとえ検事控訴による

ものであるとはいえ、直接事実審理をすることなく被告人に対し第一審判決より重

い刑の言渡をしたことが憲法第三九条に違反することを理由に原決定の訂正を申立

てることに帰着するが記録によると昭和二四年一一月二六日第一審である徳島地方

裁判所において被告人に対し懲役一年六月、押収に係る偽造印章一個外偽造文書七

通の没収を言渡したところ即日被告人本人から控訴を申立て原審である高松高等裁

判所において事後審査をした結果第一審判決の量刑不当の控訴趣意を容れると共に

同判決に法令適用その他の誤があることを理由に同判決を破棄し被告人に対し懲役

一年押収に係る偽造印章一個の没収を言渡したものであつて本件は所論のように検

事控訴によるものでもなく又原審において第一審より重い刑を被告人に言渡したも

のでもない。

従つて本件訂正申立の理由は既に違憲を主張する前提である事実関係において事

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実と相違しその理由がないから刑訴第四一七条第一項に則り主文のように決定する。

この決定は裁判官全員一致の意見によるものである。

昭和二六年七月一二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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